著者は大正13年生まれ、昭和35年に「休日の断崖」で文壇に登場、「背徳のメス」で第44回直木賞を受賞。代表的著書に「華やかな亀裂」「落日の王子」「聖徳太子」などがある。
55年「天の川の太陽」で第14回吉川英治文学賞を受賞。 聖徳太子(うまどの皇子)は、父、橘豊日大王(用明)の死後まもない14歳のとき(587年7月)大臣蘇我馬子に請われ、物部守屋討伐戦に従軍した。その戦の間に天性の彩室を現した皇子は、3年後、馬子の娘(刀自古郎女)と結婚した。馬子は蘇我氏の血を大王家に入れることにより、蘇我王朝を成立させようと夢見ていたのだが・・・どうなるか。(1990年4月1日 第1刷) 読んでいるうちに、同じ内容の記述が繰り返されるので、ひょっとすると新聞に連載された小説ではないかときずいた。案の定、巻末に「初出日本経済新聞夕刊’85年9月4日~’86年12月27日」とある。日経新聞の購読者でありながらこのことに記憶がないということは、当時、私が新聞の連載小説に何の興味も持ち合わせていなかったことを教えてくれた。 この作家のイメージは、社会派推理小説の書き手だったと言うことぐらいで、昭和50年代に入ってから古代史を舞台にした小説で活躍したことを今頃になって知った。作者が若いときから古代史の舞台となった土地で暮らしたことが書き始めた動機らしいが、日本人の祖先を知りたいという欲求が基礎になっていることも確かなのであろう。現に私が中学の日本史で覚えたことをさらにしりたいと思い、この小説を読み始めた動機も、そのことであるからである。 ■
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by binjichan
| 2007-04-17 16:33
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