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吉原裏同心 遣手(第6巻) 佐伯泰英 光文社文庫

前回の続き、吉原裏同心シリズ6巻遣手
遣手の「おしま」が楼の二階の自分の部屋で首をくくった。自殺と見せかけた殺しであった。会所が探索すると亭主と息子がいることが判明、「おしま」が大金をためていたことが分かるが、部屋からは見つかっていない。
長逗留していた客が息子で、二階にいたものが殺したはずであるという推理から、犯人は、息子に絞られた。
おしまは息子に殺されると予感していたのか、遺言を仲間の女郎に託していた。その内容を履行するためおしまの故郷・信濃の姨捨村に会所の7代目の頭とおしまの楼閣の主人と若者2人に幹次郎の五人が遺髪を携え弔いに行くことになる。

この人気作家は20日で1冊の割合で文庫書き下ろし小説を書きまくっている。そのすべてが10万冊を越える人気であるというから驚きである。この作家に付き合っていると、読み終えるまでつきあわされるので、睡眠不足になる人が多いと聞く。オリンピックのテレビ中継のように観なかったら一人取り残されたような、面白さがある。

吉原裏同心シリ-ズ7巻枕絵
前半部分の書き出しがこの題名「枕絵」とつけられた内容である。吉原名物の玉菊灯籠の仕掛け職人が殺される。この犯人追跡が前段部分で、枕絵に描かれた女性たちへの探索があらぬ方向に展開する。
この事件が落着した後、主人公幹次郎は、才女とともに仲間たちと白川へ旅たつ。田沼意次失脚後、老中首座となった松平定信の領地である。そこには、吉原が定信に送ったお香様がおり、その江戸への警護が密かに吉原会所に託されたのである。

第八巻「炎上」が手元にない、暫く8巻を入手するまで他の作品を読むことにする。(09・10・3)

09・10・16BOOK OFFに立ち寄る。吉原裏同心シリ-ズ第4巻「清掻」(すががき)が100円の棚で見つかる。既にこの巻を飛ばして7巻まで読み進めていたので、購入しすぐ読み始める。
歌舞音曲に弱い小生としては、この題名の意味すら皆目分からない。勿論、かながふってなければ、まともに読むことさえできない。
「江戸吉原で遊女が張見世に出るとき、その合図に弾いた三味線の曲名」が見世清掻といい、清は素謡の素を意味し、掻くは琵琶を掻き鳴らす、ことであったが、後に唄を唄わず、弦楽器だけで奏でることをいうようになったそうである。この小説では、見世清掻の意味である。
第八巻「炎上」
「密命」シリーズ3巻目の後、こちらの8巻から11巻が手に入り、「炎上」8巻を読む。
天明7年の吉原大火をクライマックスに、失脚したとはいえ隠然たる力を持つ田沼意次が、幕閣に返り咲くために送り込む凄腕の刺客と幹次郎は戦う。
「炎上」も殺人のテクニックを教え込んだ猿を操る傀儡子一味と刀を仕込んだ網代笠をブーメランのように使う
一統が登場、これらの敵をどう倒すかが楽しみの一つなっている。天明7年頃の史実と虚構を巧みに操る作者の名人芸を堪能する一方、二極分化した勝ち組負け組みとの構図を現代に重ねて現代に共感させる物語を作る技には感心するばかりである。
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by binjichan | 2009-10-02 14:52 | 今読んでいる本