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交代寄合伊那衆異聞 攘夷6巻~難航10巻 佐伯泰英 講談社文庫

お盆に5巻の阿片まで読んで、すぐにでも続編を読みたい心境だったが、続きの第6巻の攘夷が手元に無かった。だが、古本で今までを読んできたので新刊を手にして読み続けようとは考えていない。とりあえず、第七巻の上海があるので六巻を飛ばし衆議院選挙の日(8月30日)に読み始める。
昼間読破するつもりで、投票には朝1番に出かけたのであるが、この1週間夏休みの締めを我が家でと、孫たちが来訪、その付き合いで読書どころではない。夕方までにその親たちの投票に間に合うように子供たちの家族を送り、帰宅したら既に開票が始まり24時間番組でマラソンの3倍の距離に挑戦する女性の映像と重なり、いかに面白い小説といえども、活字より映像に引き寄せられる。
選挙結果は、予想をはるかに上回る民主の大勝、24時間番組の走者は、放送時間内にゴールできずも完走。小説の時代とは、異なる一種の変革の時代を感ずる一日だった。
選挙結果の大勢が定まりかけた頃から、「上海」の続きを読み、主人公とその恋人「玲奈」の行動と重ねて民主党の当選者に期待するのだが、・・・一方で、あまりにも大勝しすぎで一抹の不安が宿るのは、なぜであろうか。順序を飛ばして、朝方まで7巻をよんだので、翌朝、既刊で手元に欠落しているすべてを買い求めて、今日まで暇を見つけて読みふけった。30日から今日9月4日まで6日間で6巻の「攘夷」から10巻の「難航」までの5巻分を読んだことになる。
第4巻の「邪宗」から第8巻の「黙契」まで主人公「藤之助」が伝習所剣術指南役教授として長崎滞在中の破天荒な活躍と長崎社会との溶け込み具合が幕臣を感じさせない時代のしがらみを超えたおおらかな人間像として描かれており実に面白い。ちょっとやそっとの日常ごとを後回しにして、読みたくなる魅力がある。そういう意味では、罪作りな作者である。
今度は、追いかけるのではなく、新しい作品をのんびりと待たせていただくところである。
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by binjichan | 2009-09-05 00:01 | 読んだ本の寸評

交代寄合伊那衆異聞 邪宗4巻 阿片5巻 佐伯泰英 講談社文庫

08年正月明けに前三巻を読んで、久しくこのシリーズから離れていた。というよりも時代小説から無意識のうちに遠のいていた。面白かったという印象だけで、どんな筋書きだったかも失念してしまっていたが、この巻を読み進めるにつれて今までの筋書きの記憶が甦ってきた。
この講談社書下ろしシリーズは、現在、私の手元に全部そろっているわけではない。
所持している文庫から推測すると、この漢字二文字の題名シリーズは、変化、雷鳴、風雲、邪宗、阿片、攘夷、上海、黙契、御暇、難航とさらに続くようであるが、まだ、攘夷、黙契、御暇が手元にないのである。
文庫書下ろし長編シリーズの醍醐味は、間断なく続けざまに筋を追って楽しむことにあるのだと思うが、根気がうせ始めている昨今では、暇つぶしにのんびりと古本屋で楽しみながら探し出して、シリーズを安く買い求めて読んでいくのも一つの趣向として受け入れている。
従って、次の巻の「攘夷」を購入するまで、残念ながらこのシリーズとも暫しのお別れである。
このシリーズは、安政の大地震後の幕末を舞台として、歴史上の人物を登場させながら、主人公藤之助が幕府の蜜命を帯びて破天荒な活躍をする痛快で楽しい長編である。
先の見えぬこの時代、前作から長崎に向かい伝習所の剣術指南役の自由な身分で、長崎で活躍することになる。邪宗は、隠れキリスタンの幕府探索役と恋人玲奈とその母がキリスタンであることとの絡みでの戦い、阿片では、阿片の大量密売と日本国内への侵入を阻止する話であったが、「攘夷」での展開がどのようになるのか、楽しみである。短期間で多くのシリーズ物をこなしていく作者の職人技ざに驚くばかりである。
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by binjichan | 2009-08-16 13:11 | 読んだ本の寸評