カテゴリ:今読んでいる本( 25 )

酔いどれ小藤次留書シリーズ  佐伯泰英著    幻冬舎文庫  

御遣拝借
又読みかけ中のシリーズを増やすことになってしまった。この作者の小説は、読みやすく面白いので、つい別のシリーズをつまみ食いしたくなるのである。
テレビでも旅番組に人気があるようであるが、小説だってその要素があるとさらに面白くなる。1作目の舞台は、江戸から箱根の関所までのようである。赤目小藤次というとてつもなく個性的な侍が主人公である。大酒会で1斗5升あおって、藩主の参勤下番の見送りが出来ず、奉公を解かれる。
そこには、江戸常駐で他藩主たちから辱めを受けたことを殿から聞かされ、脱藩して意趣返しをする目論見があった。4藩の大名行列を次から次へと襲撃し、印の鑓首を拝借する孤独な戦いが繰りひろげられる。
意地に候 寄残花恋 一首千両と4巻までを11月8にちまでに読み終える。1日1冊のペースである。第二弾意地に候では、甲州道方面が舞台となる。五日市街道に沿った小金井橋で13人を相手にする死闘を演じる。ここもまた、地理的に現在の住居の近くであり、近親感を持って小説を読み進める。
なぜ甲州に小藤次が足を向けたか理由がはっきりところもあるが、柳澤峠付近でおしんという女性に助けられ行動を共にするところから、甲府勤番支配の陰謀をさぐり、その撲滅に一役買うことになる。そのことから幕府の上層部との繋がりも生じ、話のスケールは、拡大しつつ、第3巻に突入する。「酔いどれ・・・」などと題名が着いているので主人公は避けにだらしないイメージかと思いきやさにあらず、桁外れの酒豪ではあるが、痛飲後もしゃりっとしている、酒を好む剣豪であった。「研ぎや」の商いも順調に拡大し、水戸藩との新しい物産つくりにも貢献し始める。今、11月9日「孫六兼元」第五巻読破中。
芝神明の大宮司が絡む殺人事件を始末した礼として名刀「孫六兼元」を贈られた。長屋住まいの小藤次には、分不相応と承知はしていたが、その美しさに一目ぼれして自らと義を欠ける決意をした。その研ぎの大半は高尾山の薬王院の琵琶滝の研ぎ場で行われた。最後の研ぎを残す段階で「孫六兼元」が姿を消した。
小藤次を討って手柄を立てさる大名に召抱えられようとたくらんだ刺客、佃埜一円入道定道のしわざであった。この巻では、刀の研ぎ方と砥石のことをかなり克明に読むことが出来る。11月11日第6巻「騒乱前夜」を読み始める。
自ら考案した行灯つくりを指南するため水戸行きを目前に、ならず者に絡まれていた久慈屋の女中お花を助ける。だが、お花の語る騒動の理由は要領をえず、思いもよらぬ企てが潜むことが発覚する。風雲急を告げる水戸行きの帯同者には、なぜか、間宮林蔵の姿もあった。
子育て侍7巻 水戸藩の騒動を治めた矢先、子ずれの刺客・須藤平八郎を討ち果す。以来その子・駿太郎を養育しはじめるが、身辺には不穏な侍の影が付きまとう。
四家追腹組の新たな刺客なのか?実は駿太郎の出生の秘密に絡む新たな敵であった。
竜笛嫋嫋8巻 11月16日読
赤目小藤次が思いを寄せるおりょうに縁談話が舞い込んだ。だが、この話に違和感を抱いたおりょうは、小藤次に縁談相手の高家肝煎・畠山頼近の調査を依頼する。そんなある日、おりようが手紙を残して失踪。老中隠密・おしん等を探索に巻き込み、畠山が偽者だということがわかる。この縁談に隠されたとてつもない思惑と戦う。
偽小藤次手元にあるこのシリーズ最後の巻となってしまった。21年2月が初版本となっている。12巻目が刊行されているかどうかしらないが、読み進めることにした。
町年寄の突然の自害、米会所の急な御取り潰しが背景になる。久慈屋の掛取りに従った小藤次が大番頭観右衛門から聞かされた騒動は、それだけでは収まらない気配をみせていた。折りしも市中に小藤次の名を名乗り法外な研ぎ仕事をする偽者が出現、その訴状を探るため東奔西走する。その偽者が、辻強盗をやり小藤次の評判を失墜させようと図るのだが・・・・・・11月21日土曜に読了
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by binjichan | 2009-11-04 21:00 | 今読んでいる本

「吉原裏同心」シリーズ 第9仮宅 佐伯泰英 光文社文庫

仮宅  沽券  異館12巻以降まだ続きそうであるので、読んでいる本の範疇に入れておく
仮宅
天明7年11月の吉原の大火で、遊郭の建物ははことごとく炎上、500日間の遊郭外仮の家屋での営業が許された。この仮の建物を仮宅という。その仮宅での商いを余儀なくされた師走に、遊女・花蕾が行方をたった。その後も他の妓楼からも遊女が姿を消しているとき、花蕾の死体が築地川に浮かぶ。この必死の探索と犯人との戦いがあらすじといえる。

そのように書いてしまえば、味も素っ気もないのであるが、作者の技量に引き込まれて、途中でやめられず、つい先を急いで読みふけってしまうのである。
この麻薬性は、どこに起因するのであろうか?
自分なりに思うところをあげて見ると、一つには、理屈ぽくなくて、会話部分で、小説が進行しており、活字で映像を見ているに近い状況になっているからではないだろうか。さらに、その会話の部分も、臨場感のあるしゃれたやり取りで綴られ登場人物の人柄を適切に表現されているから、くすっと笑いたくなるところ、目頭が湿っぽくなるところなど、憎らしいほど旨いのである。名人の落語表現に似ているとどなたかが言っておられたが、そのとおりだと思う。
第二に、このシリーズに限らず、主人公の行動力、その範囲が分かりやすいのである。小生の自宅近くに江戸たてもの園があり、その入り口の建物に図書室がある。そこにあらゆる時代の地図が見れるので、時代小説の我が読書室みたいになっているのであるが、現代地図と江戸切絵図とをかさねて、映像を想像しながら読む楽しさがある。それだけ動く筋道に具体性があるのである。
第三に、史実に忠実であるうえに虚構をかぶせて、スケールの大きな読物にしながら、現代の社会の現実とダブらせて江戸時代を描いているからであろう。(09・10・27読)
シリーズ10弾「沽券」
沽券にかかわる、その語義とのかかわりは?あるのだろうか。(09/10/28読)
沽券とは、現代でいう土地の権利書のようなもの。
天明8年正月早々、吉原の引き手茶屋でこの沽券状を買い占める動きが頻発しだした。権利を売り渡して姿を消した茶屋の主人夫婦が、刺殺体で、川に浮かんだ。残る娘二人の行方を追う幹次郎は、巨漢の武芸者を
引きつれ沽券状を買い占める黒幕の年寄りにたどり着く。吉原のっとりを企てる陰謀の裏に、返り咲きを狙う田沼派残党の影が漂う。これを追い詰める一方、茶屋の夫婦が隠居しようとしていた相模の岩村まで出かけ、偶然にも上方に逃げた敵の2艘の船と遭遇する。
作者の出身は北九州だが、この「沽券」の後半、船に関する描写をよんでいると、今は無き福岡の時代小説作家「白石一郎氏」を思い出した。
異館
ついにこのシリーズ最後の巻を(09・10・30に読了)
まだ吉原の再興はならず仮宅中である。物語は、前作沽券の事件決着後、相模から江戸に戻った神守幹次郎が、夢幻一流を使う海坂玄斎なる剣客に狙われるところから始まる。西陣から桐生に拠点を構え直した古一喜三次という商人が斬新な絹物「山城金紗縮緬」を吉原の薄墨太夫に使ってもらい江戸への大流行を画策していた。京都の大火と絡み、会所ではこの申し出は歓迎すべきものであったが、太夫はこれを断る。
その経過から胡散臭いものを会所は感じ取り調べ始める。
一方では、吉原の武家客を狙った辻斬りが横行し、犯人は、異型の剣を使う女剣士が犯人で、これらの事件が一つに収斂したとき江戸の地に驚愕の「異館」が出現する。

いつものことながら、この巻でも痛快なヒーローの剣裁き、夫婦の情愛、入り組んだ陰謀、人の情けが繰りひろげられ、惜しみなくエピソードがちらべられる。次巻の発刊が待ち遠しい限りである。

このたび薄墨太夫の贔屓でぶげんしゃの魚河岸の隠居と義兄弟の杯を交わしているので、次回この人物がエピソードの中心になって登場するのではないだろうか。と勝手な想像をめぐらしている。
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by binjichan | 2009-10-27 17:33 | 今読んでいる本

「密名」シリーズ 佐伯泰英  祥伝社文庫

この作家の人気シリーズである。さきに「居眠り磐音江戸双紙」シリーズを読んでいるのだが、途中でNHK番組が先行することになり、中座している。どこまで読んだのかは、このブログを遡らなければ分からなくなっている。続いて、「交代寄合伊那衆異聞」シリーズを10巻まで読んでいるが、その続きが発刊されているかどうかは、確認していない。さらに「吉原裏同心」シリーズも7巻まで読んでいるが、8巻以降はこれからである。
何れのシリーズも痛快活劇で大人のエンターテイメントとして面白いので、「密名シリーズ」に突入することにした。
第一巻見参!寒月霞斬り
豊後相良藩は、小藩なれど6万冊の蔵書を誇る。その中から禁制のキリシタン本が奪われ、お家騒動と発展していく。若き藩主から密名を帯びた直心影流の達人金杉惣三郎は、脱藩し江戸に潜入して、禁制本の探究に当たるが、藩主の座を狙う分家の叔父の陰謀であることに発展する。
豪商札差の娘お杏、小料理屋の女将しのを登場させ、江戸市井を闊達に描かれている。(09・10・20読)
蜜命第二弾ーー弦月三十二人斬り
いきなり前作から7年を経過、この作者にして珍しい月日が飛ぶ。これには仰天。しかも惣三郎は、相良藩江戸留守居役に出世している。でも主人公自身はそれほど変ったわけではなく、同藩下屋敷を襲った謎の一団との戦いを発端として、敵の正体を探索するため、またもや脱藩し、以前住んだ江戸市井に身を投じることになる。事件の真相を追ううちに八大将軍吉宗の出生の秘密を巡る奇襲と尾張の争いだということに行き着く。
徐々にこのシリーズもスケールアップしていく。(09・10・23)
三弾ーー残月無想斬り
尾張との将軍職を巡る暗闘も一段落し、江戸も平静を取り戻すが、惣三郎のもとには、相良藩からの帰参の話が届かない。長屋暮らしをしている彼の周囲では14歳になる息子の心中騒ぎや懇意にしている札差に不穏な空気が立ち込めてくる。
将軍になったばかりの吉宗の近辺でも血なまぐさい怪事件が起こり将軍に縁のある人たちが殺されていく。
それは、日・血・刀の一文字を記した御幣にしきぶの一枝を死人の口にくわえさせるといった異様な殺し方であった。この惨殺犯人を探策し将軍の身を守って、この妖怪老人と死闘を繰り広げる。(09・10・25読)

この後、「吉原裏同心」シリーズの8巻以降11巻まで揃え終わったので、しばしこのシリーズに移る。
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by binjichan | 2009-10-20 16:52 | 今読んでいる本

蒼龍 山本一力  文春文庫 2005年4月10日第一刷

「のぼりうなぎ」「節分かれ」「菜の花かんざし」「長い串」「蒼龍」の5作品が収録されている。
最後の「蒼龍」は第77回オール読物新人賞受賞作品である。作者は「節分かれ」と「長い串」に特別の感慨をおもちのようである。この作者のものを読んだ前作は「あかね空」という直木賞作品であった。京都から江戸に出てきて豆腐屋をいとなみ成功する商人の話であった。
これらの作品は、それ以前に書かれたもののようである。新人賞の「蒼龍」は事業に失敗して莫大な借金を負ったその返済の手段として書き始めた作品だそうである。
台風18号の上陸が予想されている前日、10月7日に読み始める。本来なら、甲斐駒のほうでゴルフコンペに出席する予定であったのだが、偶然にも痛風と台風とが同時に襲来して、断ろうと思った矢先に中止の連絡があり、この書を読むことにした。

10月8日読み終える。
「菜の花かんざし」「長い串」は、作者としてはめずらしい武士社会の小説である。不条理の社会ゆえの権力社会(階級社会)を描いている。個人としては「蒼龍」より感銘を受ける作品だと思う。
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by binjichan | 2009-10-07 16:14 | 今読んでいる本

吉原裏同心 遣手(第6巻) 佐伯泰英 光文社文庫

前回の続き、吉原裏同心シリズ6巻遣手
遣手の「おしま」が楼の二階の自分の部屋で首をくくった。自殺と見せかけた殺しであった。会所が探索すると亭主と息子がいることが判明、「おしま」が大金をためていたことが分かるが、部屋からは見つかっていない。
長逗留していた客が息子で、二階にいたものが殺したはずであるという推理から、犯人は、息子に絞られた。
おしまは息子に殺されると予感していたのか、遺言を仲間の女郎に託していた。その内容を履行するためおしまの故郷・信濃の姨捨村に会所の7代目の頭とおしまの楼閣の主人と若者2人に幹次郎の五人が遺髪を携え弔いに行くことになる。

この人気作家は20日で1冊の割合で文庫書き下ろし小説を書きまくっている。そのすべてが10万冊を越える人気であるというから驚きである。この作家に付き合っていると、読み終えるまでつきあわされるので、睡眠不足になる人が多いと聞く。オリンピックのテレビ中継のように観なかったら一人取り残されたような、面白さがある。

吉原裏同心シリ-ズ7巻枕絵
前半部分の書き出しがこの題名「枕絵」とつけられた内容である。吉原名物の玉菊灯籠の仕掛け職人が殺される。この犯人追跡が前段部分で、枕絵に描かれた女性たちへの探索があらぬ方向に展開する。
この事件が落着した後、主人公幹次郎は、才女とともに仲間たちと白川へ旅たつ。田沼意次失脚後、老中首座となった松平定信の領地である。そこには、吉原が定信に送ったお香様がおり、その江戸への警護が密かに吉原会所に託されたのである。

第八巻「炎上」が手元にない、暫く8巻を入手するまで他の作品を読むことにする。(09・10・3)

09・10・16BOOK OFFに立ち寄る。吉原裏同心シリ-ズ第4巻「清掻」(すががき)が100円の棚で見つかる。既にこの巻を飛ばして7巻まで読み進めていたので、購入しすぐ読み始める。
歌舞音曲に弱い小生としては、この題名の意味すら皆目分からない。勿論、かながふってなければ、まともに読むことさえできない。
「江戸吉原で遊女が張見世に出るとき、その合図に弾いた三味線の曲名」が見世清掻といい、清は素謡の素を意味し、掻くは琵琶を掻き鳴らす、ことであったが、後に唄を唄わず、弦楽器だけで奏でることをいうようになったそうである。この小説では、見世清掻の意味である。
第八巻「炎上」
「密命」シリーズ3巻目の後、こちらの8巻から11巻が手に入り、「炎上」8巻を読む。
天明7年の吉原大火をクライマックスに、失脚したとはいえ隠然たる力を持つ田沼意次が、幕閣に返り咲くために送り込む凄腕の刺客と幹次郎は戦う。
「炎上」も殺人のテクニックを教え込んだ猿を操る傀儡子一味と刀を仕込んだ網代笠をブーメランのように使う
一統が登場、これらの敵をどう倒すかが楽しみの一つなっている。天明7年頃の史実と虚構を巧みに操る作者の名人芸を堪能する一方、二極分化した勝ち組負け組みとの構図を現代に重ねて現代に共感させる物語を作る技には感心するばかりである。
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by binjichan | 2009-10-02 14:52 | 今読んでいる本

吉原裏同心 流離 佐伯泰英 光文社文庫

蔵書中、未読の時代小説が千冊近くある。これらは小さな書庫の本棚ではなく、文庫本を保存するプラスチックケースに入れて積み置きされているか、自筆の本棚に無造作に並べてある。書庫の本棚には、読んだ物だけを保管している。
未読の文庫本がそんなにあるのに、古本屋で未購入の歴史時代小説があると衝動買いをしてしまう癖が身についてしまったようである。
昨日、いつも散歩する公園を散策していると、フリーマーケットが開催されていた。ブルーシートの上に時代小説ばかりが、数十冊並べてあった。所持していないと思われる20冊程度を選び購入した。
その中に、この吉原裏同心シリーズが数冊あったのである。残念ながら全冊そろってはいないのではあるが、欠番を捜し求めるのも楽しみの一つとして、読み始めた。1巻「流離」は、豊後岡藩の馬廻り役神守幹次郎が、納戸頭の妻汀女と駆落ちしてから、幼馴染の二人が、追ってを避け、当てのない流浪の旅を続ける。やがて江戸に出て幹次郎は、腕をみこまれて吉原遊郭の用心棒になる。そこまでがこのシリーズの導入部分である。以降、吉原の会所の人々と吉原を舞台に幹次郎の剣による活躍が想像される。
前回、佐伯氏の作品「交代寄合伊那衆異聞」を楽しんで読み終えた余韻が残っており、そのこともこの作品を読み始める動機ともなっている。
「吉原」を舞台にした作品はたくさんあるが、どのようなストーリーが展開するのか楽しみである。

2巻「足抜」を今日連休の途中から読み始める。朝の散歩の途中、公園のベンチを渡り歩きながら
大半を午前中に読み終え、夕方風呂に湯を張る間と浴槽に使っている間に読み終える。
登場人物のキャラクターが面白いのと奇想天外な物語の発展に先を読みたくなる衝動で、ついつい作者の思惑に曳き釣り込まれてしまうのである。
遊郭の女郎の足抜けを題材にした個人的闘争なり苦労を描いた作品は、いくつか呼んだ記憶はあるが、この作品のように、組織的大規模な足抜きを企てた作品は、初めてである。(2009.9.22)

3巻「見番」
将軍家治の逝去で老中・田沼意次が失脚、吉原も営業停止となった。そんな中、二人の女が殺されたことから、吉原をめぐる大陰謀が発覚し、吉原会所側と陰謀者側との主導権を争う大闘争が展開する。(2009.9.23読)
5巻「初花」今までのところ2巻と3巻との時間差はあっても直接ストーリーのつながりがないので
4巻を飛ばして手もちの5巻を読み進めることにする。初花とは、前に出てきた花魁の一人ではないだろうか?
9月28日読破。初花についての推量は、間違いであった。当シリーズの物語の時間的推移は、5巻を通じて
わずか吉原の仕事を得てから1年ほどである。季節は春、初桜(初花)の時期の事件である。
明日から、第6巻「遣手」に入る。
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by binjichan | 2009-09-21 21:00 | 今読んでいる本

歴史小説 読切御免第一巻と二巻 新潮文庫

表紙カバーに挿絵がない。一巻は黒一色、二巻は赤一色で金文字で「歴史小説と書いてあるのみ。珍しい装丁である。挿絵の費用をインク代に変えたようなものである。
内容は、現役作家の短編集。ほぼ、読み終わっているのだが、印象に残らない。短編集は、子供の頃の安普請のおもちゃのようで、呼んでいるときは、夢中で楽しむのだが、時間と共に記憶に残らず、忘れ去られる。作家と題名まで結びつかなくなるもののようだ。作品ごとに関連するテーマのコラムが載せられている。時代の背景を垣間見ることが出来る。
備忘のために作者と作品名を記しておく。

一巻
北方謙三 「杖下」
宮部みゆき「謀りごと」
小松重男 「一生不犯異聞」
安西篤子 「刈萱」
南原幹雄 「決闘小栗坂」
皆川博子 「土場浄瑠璃の」
船戸与一 「夜叉蚊鴉」
二巻
北原亜以子「傷」
安倍龍太郎「伏見城恋歌」
逢坂剛   「五輪くだき」
佐江衆一  「峠の剣」
杉本苑子  「一夜の客」
伊藤桂一  「赤城の雁」
津本陽    「死に番」
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by binjichan | 2008-04-17 21:11 | 今読んでいる本

闇の歯車 藤沢周平著 講談社文庫

小さな小料理屋で黙々と飲む常連4人。浪人に遊び人、老隠居に商家の若旦那である。浪人は恋女房と駈落ち脱藩者で不治の病の妻を抱えており、若旦那は、婚姻を前に遊び女から別れれるのに難儀している。また、隠居は毎日の飲み代が乏しいし、遊び人はふとしたことで、夫に逃げられた女に惚れて、各々金を必要としている。その弱みに付け込み、押し込み強盗を企てる謎の男が付きまとう。皮肉な定めに人を引き込む歯車が回る。
押し込み強盗を図った男たちと、それぞれにかかわった女たちの人生を描いたサスペンス時代小説である。

この作品は、「狐たそがれに踊る」というタイトルで「別冊小説現代」に昭和51年に発表された後、「闇の歯車」と改題され52年2月に単行本として刊行された。
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by binjichan | 2007-08-25 11:04 | 今読んでいる本

幕末に生きる 

綱淵謙譲 著 文春文庫 の「幕末風塵録」につづく幕末の激動期を生きた人たちを題材にしたエッセイ集である。
第一部25話、第二部8話からなる。何れも稠密な考証と卓越した史眼で、歴史の裏側を探ってくれる。桜田門外の変で放たれた一発の銃声の意味とか、生麦事件でのリチャードソン殺しの真犯人など、興味をそそるエッセイが、歴史の深部をこじ開けてくれる。

ブックオフに1991年1月10日 第一刷が珍しくもあったので、読み始める。
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by binjichan | 2007-07-24 15:33 | 今読んでいる本

人形佐七捕物帳 横溝正史

神田を舞台とする捕物帳は、このほかに「銭形平次捕物控」野村胡堂、「半七捕物帳」岡本綺堂があり、平次は明神下、半七は三河町、佐七はお玉が池の捕物名人である。

読み始めた本は、春陽堂文庫昭和45年6月30日第13刷の「雪女郎」である。雪女郎は15話の読み物の1話を題名にしている。
会話が軽快で読みやすく、しかも電車の中で読むのにちょうどよい長さで1話が完結する。
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by binjichan | 2007-06-27 13:05 | 今読んでいる本