司馬遼太郎の初めて本になる短編集である。
壮大かつ人間を活写した史劇で読者を魅了し続けた作者の印象ばかりでなく、この短編集でまた作者の異なる側面を垣間見ることが出来た。 収録されている作品は、 「権平五千石」 秀吉が大名になったばかりのときの家来には、清正・三成・嘉明・正則とその後大名になった武将がいる。しかし、平野権平は、いっぷう変わった障壁があった。 「豪傑と小壷」 稲津忠兵衛というとてつもなく強い豪傑の戦いに縁のないから回りした人生の話。死んだ後、ひょんなことでの小壷が本人の名をとどめることになる。 「狐斬り」 「忍者四貫目の死」 「みょうが斎の武術」 「庄兵衛稲荷」 「侍はこわい」 「ただいま十六歳」 いずれも、見栄えのよくない無骨な主人公がテーマになっている。登場する女性は、ふしぎと時代を乗り越えた偉大さが漂う存在感がある。
by binjichan
| 2008-03-24 16:58
| 読んだ本の寸評
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