円熟作家が描く大岡忠相(ただすけ)後の越前守のアンソロジー。
映画テレビでおなじみの名奉行大岡越前守の活躍を描いた7編の作品軍である。 収録作品 作者 底本 を順に記しておく 「間の山の心中」 佐江衆一 「伊勢奉行八人集」php研究所 「くじら裁き」 杉本苑子 「鶴屋南北町の死」文春文庫 「白子屋騒動」 村上元三 「代表作時代小説 昭和32」 東京文芸社 「殺された天一坊」 浜尾四郎 「昭和ミステリー大全集」 新潮文庫 「投げ火の伝兵衛」 長谷川伸 「七つの捕り物」 東方社 「殺人蔵」 山田風太郎 「妖説忠臣蔵」 集英社文庫 「天守閣の音」 国枝史郎 「妖異全集」 桃源社 何れもどこかで忠相が登場するのであるが、「殺人蔵」においては、どこで登場したのか不明。 最初の二編は、忠相が山田奉行時代の作品。伊勢奉行は、日光奉行と同格。地蔵に縄をかけ悲運の男女を救う新説版といえる。 二作目は、水揚げされたくじらをめぐって二村が権利争いする物語り。 「白子屋騒動」は当時乱れていた江戸の世相に警鐘を鳴らすため重刑をかした話。等々。
by binjichan
| 2008-03-04 17:02
| 読んだ本の寸評
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