江戸を駆ける 神坂次郎 中公文庫

あとがきで著者が紹介している享保年間の易学書が興味深い。歴史小説を書くために歴史関係の資料を読み漁っている人だから、見つけられるのであろう。
享保年間というと吉宗の時代に、250年後の現在を予言しているのであるから、興味がわく。

「切支丹ノ法イヨイヨ盛ニナリテ空トブ人モ現ハレナム。地ニモグル人モ出デ来ルベシ。風雨ヲ駆リテ電電ヲ投ズル者アラン。死シタルヲ起ス術モ成リナン。サルママニ人ノ心漸ク悪シクナリテ恐シキ世ノ相ヲ見ツベシ。親ハ子ヲハグクメドモ子ハ親ヲカヘリ見ズ。夫ハ妻ヲ養ヘドモ、妻ハ夫ニ従ワズ。男ハ髪長ク色青白クヤセ細リテ、戦ノ場ナドニ出テ立ツコト難キニ至ラム。女ハ髪短ク色赤黒ク、袂ナキ衣ヲ着テ、淫リ狂ヒテ父母ヲモ夫ヲモ、ソノ子ヲモ顧リミヌ者多カラム・・・」

ノストラダムスの大予言底抜けにぴたりと現代を言い当てている。
好奇心の赴くままに歴史資料を読み漁っている著者ならではの、うずもれた逸話が掘り起こされている本書は、今までの歴史観を変えさせられる場面が方々に出てくる。うづもれている人の
紹介もある。
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by binjichan | 2008-01-08 12:40 | 読んだ本の寸評
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