鎌倉河岸捕物控  下駄貫の死  佐伯泰英著  ハルキ文庫

「橘花の仇」「正次、奔る」御金座破り」「暴れ彦四郎」「古町殺し」引札屋おもん」に続く当シリーズ第7弾。
初めてこのシリーズを読むにもかかわらず、第7弾からが最初である。別に順番に読まなくても、捕物の場合、事件ごとに明確に区切られて、何件かの事件を短編集のように何編かをまとめて世に出されるので、どこから読んでもそれほどの不都合はないとの考えからである。
第一話「引き込みおよう」から始まり第五話「若親分初手柄」まで想像したとおり何の違和感も無く、筋書きを追うkとが出来、楽しめた。
松坂屋の隠居・松六夫妻たちが、湯治で上州伊香保へ旅することになる。一行の見送りに戸田川の渡しへ向かった金座裏の宗五郎と正次・亮吉たちが、暴漢たちに追われた女が刺し殺されるという事件に遭遇する。
一方、残酷な押し込み先の人々を皆殺しにする強盗が現れこの事件と殺された女とのかかわりから、事件改名の糸口がほぐれてくる。
金座裏の十代目を正次に継がせようという動き野中で、下駄貫に凶刀が襲い、宗五郎の怒りが炸裂する。


どのシリーズもこの作者の書き下ろし小説は、楽しめる。
その面白さについて、なぜなのか前にも触れたことがある。しかし侠気がついたほかの理由が見つかった。
読者に共通した理由にはならないが、私に限っていえば、物語の展開場所が、長く滞在したとか、住んだことがあるとか、住んでいるとか身近に感じる場所であり、郷愁をそそる懐かしい場所であり、そこを昔に戻り観光させてくれているおもむきが各シリーズに散らばっているから、面白さを広げてくれているように思う。
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by binjichan | 2010-03-14 13:11 | 読んだ本の寸評
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